就職や転職をする際、その多くの人が給与などの「待遇面」に注目するはずです。待遇には、給与だけではなく様々なサポートや手当なども含まれており、それを「福利厚生」といいます。給与自体が高く設定されている印象が薄くても、福利厚生が充実していることで人気を集めている企業も少なくないのです。

福利と厚生

まず、言葉として福利は「幸福と利益」、厚生は「豊かな生活」という意味を持っています。労働の対価として支払われる給与とは違い、福利厚生は1人1人の状況や条件に合わせて設定・適応されるものもあり、それによって生活と人生に豊かさと利益をもたらすことが目的です。また、従業員の組織貢献度・勤労意欲・能率などに良い影響を与えるものでもあります。

福利厚生は、健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険といった法律で実施が定められている「法定福利」と、企業の任意で定めることになっている「法定外福利」に分類されます。法定外福利の定番としては、財形貯蓄・慶弔見舞・慰安旅行・住宅補助・食事補助・ライフサポート（定期健診や企業関連商品の割引販売）などがあります。

会社の個性が表れる法定外福利

福利厚生の充実さが企業選びの重要ポイントとされている現代では、様々なアイデアでユニークな福利厚生を提供している企業も増えてきました。規模の大きな企業が取り入れて人気を集めているものでは、休憩時間などに無料で利用できる社内カフェテリア・社内バー・社内リラクゼーションルーム・お手洗いのアメニティグッズの充実などがあります。

その他、様々な福利厚生メニューの中から個々に付与されたポイントの範囲内で好きなもの・必要なものを選べるカフェテリアプランと呼ばれる制度では、例えば持ち家や実家からの通勤では住宅手当が十分に適応されないなど、不公平感を解決できるのです。